テレンス・ヒギンズ・トラストが行なった最新の調査によると「抗レトロウイルス治療を効果的に受けているHIV陽性者からHIVに感染することはない」ということを25%のゲイ・レズビアンの回答者が『知らない』と言うことが明らかとなった。
また一般には、その事実についてたった9%しか知られていないことが明らかとなった。
結果を受けて同団体は、「時代遅れのHIV感染についての情報は、スティグマや差別を生み出す」と懸念している。
また2,022人が協力した今回の調査では、「3人に1人の成人はHIV陽性者の応急措置を行うことに抵抗がある」と回答した。
さらに、39%の人々が、「例え効果的な治療中にあってもHIV陽性者とデートすることには抵抗がある」と回答した。ゲイ・レズビアンは14%、バイセクシュアルは22%に留まった。
調査結果を受けてテレンス・ヒギンズ・トラストのマイケル・ブラディ博士は「2017年なのに、HIVの感染有無によって人々の扱いが異なるのは、悲しい。なぜなら私たちは、自信を持って、効果的な治療にあるHIV陽性者はHIVウイルスを他者に移すことはないと断言できるからです。移らないんです」
「HIVについて知っている人が多いとされるゲイコミュニティーですら、4人に1人のゲイしかこの事実を知らないということは、みちのりは長いということです」
テレンス・ヒギンズ・トラストの効果的な治療を受けているHIV陽性者からのHIVウイルス感染についての調査は昨年行われ、調査では効果的な治療を受けているHIV陽性者と非感染者の58,000件のコンドームなしでのセックスを観察したという。
その結果、効果的な治療を受けているHIV陽性者、即ち治療によってHIVウイルスが「検知不可」状態にあるHIV陽性者とのセックスでは、HIVウイルスの感染が1度も認められなかったことが明らかとなった。