旅ライターのがぅちゃんです。ゲイ向けでは無いけれど…ゲイたちにおすすめしたいエッジの効いたお店を紹介する連載企画〈GAYめし〉。
今回は、イスラエル北部にある世界遺産の港町「アッコ」にあるシーフードレストラン「ウリブリ」を紹介します。
イスラエルは中東地域にある小さな国です(サイズは四国ほど)。「中東といえば砂漠とラクダ」みたいなイメージがあるかもしれませんが、それは半分あたりで半分はずれです。
縦に細長い地形のイスラエルは、西側のほとんどが地中海に面しています。西側では、「海の国」といった雰囲気の街並み(砂漠とラクダは、南の地域に存在する)。
地中海側には、イスラエルの東京「テルアビブ」があります。人口は国内第二位。イスラエルきっての観光地で、「地中海リゾート」と言われることもあります。
国内最大の商業都市なので、首都のように機能しています(イスラエルは独自にエルサレムを首都と宣言しているが、国際的に認められていない)。
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アッコはイスラエルの北の端にある港町です。テルアビブから北に120km(電車一本で1時間30分)。隣国(敵国)のレバノンからは20km。秘境といった雰囲気で、テルアビブの都会と比べると、異国と呼べるほどの違いがあります。
「アッコ旧市街」と呼ばれるエリアが観光の中心で、世界遺産に指定されています。観光名所はそこに集中しています。
そんなアッコにあるシーフードレストランが「ウリブリ/Uri Buri」。イスラエルで最も有名なレストランの一つです。
中東地域でもかなり有名で、2017年のトリップアドバイザーのランキングでは、ドバイやエジプトを含む中東全域のレストランで1位。2020年の世界のベストレストランランキング・ファインダイニングの部では、TOP25にランクイン。
ぱっと見は、「すごいレストラン」という雰囲気はありません。世界的に有名な大阪の居酒屋「とよ」みたいな雰囲気。
店内には活気があふれており、予約席以外の空席が見当たらないといった状況。コロナ前に来店した際は、国内の観光客と英語圏の外国人観光客が多かったように思います。
「前菜」「スープ」「メイン」「野菜料理」「デザート」という構成。野菜料理とデザート以外はシーフードです。
食材の多くを近所の(世界遺産エリアの)市場「アッコ・マーケット」で仕入れているそうです。「カラマリ/Calamari Rings」や「コキーユ・サン・ジャック/Coquille st. Jacques(=ホタテ)」など、インターナショナルなアイテムが多い。
ウリブリの看板メニューが「刺身サーモンwithわさびシャーベット/Sashimi Salmon」。
完全に、日本の「刺身」を参考にしたアイテムです。イスラエルでは、「Sashimmi/刺身」はわりと定番メニューです。ただし、日本のスタイル(生魚を醤油につける)を踏襲しているのは珍しいです。
イスラエルには美味しいシーフードレストランが多いですが、アラブ系の料理であることが一般的です(ウリブリの近所にある有名店「ドニアナ」もおおむねそう)。
ウリブリはアラブ系ではないので、ちょっと珍しいです。予約必須。アッコの観光名所はウリブリもある世界遺産エリアに集中しているので、観光はしやすい地域だと思います。
世界遺産エリアまでは、電車の駅から2kmほど離れているので、タクシーを使うと楽です。「ウリブリ」といえば通じると思います。
ぼったくられる可能性は高いですが、35シェケル(1050円)くらいまでなら許せる範囲。
ウリブリの前が駐車場になっているので、旧市街を車で目指す人はだいたいここに来ます。
アッコはテルアビブほどゲイフレンドリーではないので、ゲイ娯楽は無いです。
あと、残念ながら、アジア人へのいやがらせは起こりやすい地域です。ただし「子供がなにか言ってくる」程度なので、神経質に対処することはないです。とはいえウリブリは都会スタンダードなので、誰が訪れても不快な思いはしないはずです(魚きらい、とかじゃない限り)。