旅ライターのがぅちゃんです。
ゲイ向けでは無いけれど…ゲイたちにおすすめしたいエッジの効いたお店を紹介する連載企画〈GAYめし〉。
今回は、イスラエルの東京「テルアビブ」より、おそらく国内でもっとも有名なピタパンサンドイッチ屋「ミズノン」を紹介します。
イスラエルは中東で地中海に面している国で、四国ほどの広さに約900万人が暮らしています。
「首都はエルサレム」とイスラエルは主張していますが国際的には認められておらず、各国の大使館は海沿いの商業都市「テルアビブ/Tel Aviv」に集中しています。テルアビブは日本でいう東京のような状態になっています。
テルアビブは中東・北アフリカで最もゲイフレンドリーな都市といわれており、毎年6月には「テルアビブ・ゲイプライド」が開催されます。
参加者は約25万人といわれており、アジア大陸では最大規模です。
プライドシーズン以外でも、日常的にレインボーフラッグやゲイの市民などみかけます。
イスラエルの食事情はやや特殊で、「イスラエル料理」はまだ存在しないという共通認識があります。
イスラエルは1948年(昭和23年)に移民によって作られた国なので、母国料理のルーツが国外に見出せるという状態があります。裏を返せば「なんでもあり」なので、多様でグルメといえばグルメです。
イスラエルの食のセンスをざっくり説明すると、「地中海系中東料理+ユダヤ教食+東欧料理+欧米先進国」のようになります。
イスラエル発祥のイスラエル料理はないものの、現地の定番料理は存在します。ひよこ豆のペースト「フムス」、ひよこ豆のコロッケ「ファラフェル」は二大巨塔(中東料理としても定番)。これらは圧倒的に人気のソウルフードで、国内のイケアでも食べられます。
これらを食べるときにかかせないのがピタパンなのですが、ピタパンで具を挟んだサンドイッチはイスラエルのストリートフードの定番でもあります。
ピタパンのサンドイッチを提供する店として最も有名なのが「ミズノン/Miznon」です。
テルアビブで知らない人はたぶんいません。
イスラエルを代表するシェフの一人「イーヤル・シャニ/Eyal Shani」が、2011にテルアビブでオープンしたお店です。現在は世界で展開していて、イスラエルに3店、ニューヨークに3店、ウィーンに1店、メルボルンに1店あります。
ピタパンサンドのバリエーションは多く、それぞれの具はメインコースとして成立するような内容です。
なかでも人気なのは「ラムケバブ」。ケバブはイスラエルではミートボール状なのが一般的で、ケバブのピタパンサンドは、いわばイスラエルのハンバーガーみたいなことになっています。
サイドメニューのカリフラワーローストも(というかこっちのほうが)有名で、いまやテルアビブの名物グルメとして認知されています。
ミズノンはダウンタウンにあるのでアクセスはかんたんです。タクシーの運転手さんにも「ミズノン」で通じるはずです。
ただし店舗が複数あるので、住所(Shlomo Ibn Gabirol St 23/שלמה אבן גבירול 23)を押さえておくとベターです。
タクシーではぼったくられる可能性があるので、ヘブライ語で住所を表示するとなお良しです。
余談ですが、ミズノンから700メートルほどの距離には、ドラァグクイーンショーで有名な名物音楽バー「デザイア」があります。
夜遊びもしやすいエリアだと思います。