オーストリアのメンズ誌「Vangardist」が、HIV感染者3名の血液を混ぜた雑誌を販売し大きな話題になっている。
前代未聞の試みだが、これはHIV/エイズの認知向上の為に作られたものだ。
編集長のジュリアン・ウィール氏はこの取り組みについてこう語っている。
「過去10年間、ヨーロッパとアジアで感染者数は増大しています。しかし、HIVに関する情報発信が近年メディアが扱わなくなったことが気がかりです。」続けて、「血液は印刷用のインクに混ぜられています。人々はこの雑誌を見たら、手に取ろうかどうか考えるはず。自分自身の中にある恐れと向き合うことで、今一度エイズについて考えるきっかけになれれば嬉しいです」。と、HIVの認知向上・偏見を撲滅することを目的としていると語った。
なお、使用された血液は、ストレートの男女とゲイ青年の計3名で構成されている。勿論、彼らから採取した血液は殺菌消毒済みで安全性は高い。
1980年代初頭に世界中に広まったエイズ。
30年以上経った今でも、HIV/エイズへの誤った認識、「エイズはゲイの病気」という認識が蔓延っている。
同雑誌は3000部を発行しており、オンライン版も購入可能。
エイズの偏見を撲滅するべく行ったユニークな取り組みに、世界中から多くの反響が寄せられている。