職場におけるLGBT調査において、日本は他国と比べ閉鎖的な職場環境であるということが明らかとなった。
これは、世界最大級の人材サービス会社ランスタッドが発表した、世界34カ国で18~65歳に実施した労働者意識調査「ランスタッド・ワークモニター」によるもの。
同調査結果によると、「職場の多様性は大切である」に同意した日本人は82.5%で、世界平均とほぼ変わらず。
しかし、「オープンで多様性を受け入れる企業文化である」「職場でLGBTは差別の対象にならない」の項目においては、世界平均で下位レベルとなった。
また、日本人の約8割が「LGBTの同僚がいない」と回答し、「LGBTの職探しは難しくない」に半数以上が同意。閉鎖的な職場環境が、LGBTの抱える課題への気づきを妨げてる要因だということが分かった。
ランスタッドの人事部本部長の柄沢氏によると、「電通が発表したLGBT調査によると13名に1名が性的マイノリティーという計算。しかし、8割の人々が「LGBTの同僚がいない」と回答しているが、実際にはいないではなく、当事者が公表していない、または公表しづらい職場の雰囲気がある。」
続けて、「多様性を重んじる社内体制を整えて企業価値を上げ、労働者からも一般の方からも選ばれる企業になる、一層厳しくなる採用競争の中で企業が存続するために、人事戦略の一つとして考える時期になっているのではないだろうか」と、多様性のある職場環境への重要性を語った。