LGBTの中で最も人生における満足度が低いのはバイセクシャルだとする調査結果が、メルボルン大学とロンドン経済スクールの共同研究により発表された。
同大学では、45,000人以上のイギリス人&オーストラリア人を対象に、『人生における満足度』を、収入、雇用、健康、結婚、子供、友人関係、教育の7要素で検証した。その調査結果は、イギリス&オーストラリアどちらとも、バイセクシャルの人々の幸福度が最も低いという結果であった。
この『人生における満足度』をLGBT層とストレート層で比較すると、LGBT全体においては、ストレートに比べてうつ病やアルコール依存症にかかる確率が1.5倍以上高く、自殺割合は2倍以上高いということが分かっている。
LGBT層はストレート層に比べて人生満足度が低く、さらに、LGBTの中でもバイセクシャルの満足度が最も低いという調査結果には衝撃だ。
また、同研究ではLGBT全体の『人生の満足度』が、年齢が上がるにつれて高い数値を得ていることもわかった。考察によると、年々歳を重ねるごとに自身の性的アイデンティティーの受容性や、あらゆる偏見・差別に対する抗体ができる為だとしている。
先日、イギリスでは若年層の約半数がバイセクシャルだとする調査結果が発表され大きな話題を呼んでいた。
関連記事>>英・若年層の約半数は “バイセクシャル” 驚きの調査結果が明らかに
これまでLGBT層とストレート層の比較研究は行われていたものの、LGBTの中でもバイセクシャルやトランスジェンダーに対して研究が行われることは少なかっただけに、今後の更なる調査に期待したい。