あなたは自分のカラダの「すべて」を知っている?
もちろん自分のカラダを1番知っているのは自分だが、例えば、セックスのことや、HIVのことについてはどれだけ知っているだろうか。
「普段からセーフで気を付けてるしHIVの心配ないよ」「ハッテン場や危険な場所に行かないから大丈夫」という人もいるだろうが、人は予想外の事態や大きなダメージを受けた時に、危険なセックスに走ってしまうことがある。
今回は人気GOGOボーイのサムを主人公に、セックスのことHIVのことをストーリー仕立てで紹介していきたい。
今回の主人公サムは、今年25歳。
大学卒業後、都内の会社に新卒で入社し現在3年目。最近は希望した新プロジェクトのメンバーに抜擢されるなど、仕事はとても順調だ。
そんなサムはつい先日、1年間付き合った彼氏に突然フラれてしまう。
フラれた理由は「ちょっと距離置きたい」からだと。
自分から猛アタックしてやっと付き合えた彼。
「お互い趣味も同じだし、セックスの相性も良いし、冷めてきた感じなんて無かったのに、、なんで…」
「もしかしたら隠れて浮気してたのかも??そんでもって好きな人が出来たから捨てられたんじゃ…」
考えれば考えるほどイライラがつのっていく。
気分転換にゲイアプリを開くと、今度はイライラからムラムラに変わってきた。
「もうヤケクソ!ハッテン場でヤッてこよう」
深夜に自転車を走らせ、訪れたのは新宿にあるハッテン場。金曜の夜だからか中は超満員だ。
この際ヤルのは誰でもよかった。
とりあえずこのイライラを早くしずめたい。
暗闇から適当なヤツを見つけ、乱暴に押し倒す。すると相手は「生でヤッてほしい」と言ってきた。
普段は絶対生でヤらないサムだが、イライラが最高潮に達しており何でもアリな状態。ゴム無しでそのままセックスしてしまうのだった──。
無我夢中で腰を振り、気付いたら相手に中出ししていた。
「あ、、、生で出しちゃった…」
イッて興奮が冷めると、ふと我に返る。
ことが終わると、相手はそそくさと部屋を出ていった。
一気に恐怖が押し寄せ、逃げるようにハッテン場をあとにしたサム。
「彼氏とセックスする時も絶対ゴム付けるのに、誰かもわからない相手と生でヤッてしまった…」
家に帰り、虚しさと恐怖がダブルで襲ってきた。失恋のショックとはいえ、後悔で眠れなかった。
生でヤッてしまってから数週間。仕事が手につかないほどに落ち込んでいるサム。
失恋の傷跡は徐々におさまってきたが、あの日のハッテン場での後悔がずっと残っている。
「あの時なんでゴム付けなかったんだろう・・・」「もしHIVになったらどうしよう・・・」いまにも不安で胸が張り裂けそうだ。
ハッテン場の出来事から2ヶ月経った。
「ただ悩んでいても始まらないし、、、怖いけどHIV検査行ってみよう」そう決意し、HIV検査について調べてみた。
ネットで調べてみると、会社からも自宅からも1番アクセス良いのが「南新宿検査・相談室」。おそるおそる電話で予約し、訪れてみることにした。
「南新宿検査・相談室」は、無料・匿名で検査できるHIV検査施設だ。
新宿駅の南口から徒歩3分という好立地で、新宿駅の新しいランドマーク「ニュウマン」のすぐ裏手にある。
また、平日だけでなく土日も受検可能なので、仕事をしている社会人も行きやすい。・・・ということで、休日に向かうことにしたサム。
新宿駅の南口改札をでて、ニュウマン側に歩く。新宿駅の人混みから抜けると、あっという間に現地に到着した。
「南新宿検査・相談室」は、大通り沿いにあるビルの3F。
同じビルには複数の企業のテナントが入っているので、「HIV検査にいく」ことが他人に分かることはないので安心だ。
検査室に到着したサム。ここで検査の流れを紹介していこう。
受付/予約番号を告げ(ネット予約の場合は予約画面を見せる)受付をし用紙に記入する。匿名なので名前や住所を記載する必要はなし。
検査の説明/最初にHIV検査に関する説明がある。同検査室はゲイフレンドリーなので、セックスについても安心して相談できる。
結果予約・採血/検査前の説明のあとは、別室にうつり検査結果を聞くため再度来所する日時を決める。結果は1週間後なので、それ以降は希望する日に合わせられる。そのあと採血を行う。使用する器具はすべて使い捨てで、5cc(小さじ1杯程度)採血するだけだ。
検査終了/止血ができたら終了。
検査はこの4つの流れだけで、約30分ほど。
予約制のために、待ち時間も少なくスムーズに検査ができるので、空いた時間にサクッと行ける手軽さが良い。
はじめてHIV検査を受けたサムだったが、思ったより簡単だったので、一気に肩の荷が下りた。
検査結果は1週間後。
結果はドキドキだが、今の自分の健康状態をちゃんと知ることができるので、モヤモヤ感が解消される。
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