米・製薬会社が、エイズ治療薬の価格をなんと約55倍も値上げしたことで非難が殺到している。
これは、米・製薬会社チューリング・ファーマシューティカルズ社が、今年8月にエイズ治療薬として広く使用されている『ダラプリム(Daraprim)』の権利を買収したことに始まる。
『ダラプリム』は、マラリア治療や、エイズや癌などで免疫力が低下したことで発症するトキソプラズマ症の治療薬。60年以上も使用されている同薬は、現在1錠13.50ドル(約1620円)前後で販売されているが、値上げ後は750ドル(約9万円)に跳ね上がる。
何故こんな値上げをしたのか?
同社CEOのマーティン・シュクレリ氏はNBCニュースにて、「私たちは薬で利益をあげる必要があった。価格が見合っていない為の値上げだよ。癌なんかの薬と比べるとまだ安い方さ。」と発言。
この高飛車発言がネット上で大きく拡散され、大炎上を巻き起こしている。
この騒動にヒラリー・クリントンも「これは製薬業界におけるぼったくり行為よ」とツイッターで激しく非難した。
Price gouging like this in the specialty drug market is outrageous. Tomorrow I’ll lay out a plan to take it on. -H https://t.co/9Z0Aw7aI6h
— Hillary Clinton (@HillaryClinton) 2015, 9月 21
非難が集中したシュクレリ氏は22日、弁明と共に値下げを発表。具体的な価格については明らかになっていないが、今後の展開が大きな注目を集めている。