日テレの人気ニュース番組『news zero』にて、日テレ社員でトランスジェンダー女性の谷生俊美さんが出演し話題を呼んでいる。
『news zero』は、フリーアナウンサーの有働由美子さんがメインキャスターをつとめてからというもの、毎回異なるゲストが登場し話題を呼んでいる。
10月4日に放送された回では、日テレ社員で『金曜ロードShow!』のプロデューサー・谷生俊美さんがゲストで登場。
谷生さんは、記者として12年以上勤め、カイロ支局長などを歴任したエリート。現在は日テレの看板番組『金曜ロードShow!』のプロデューサーをしている。
また、毎年6月の全米プライド月間に合わせてLGBT映画を特集する「映画天国|LGBT映画祭」は谷生さん企画のものだそう。
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番組内では、LGBT差別禁止を含む都の条例について紹介。
有働さんから「谷生さんは当事者としてこのニュースをどう見ます?」とコメントを求められると、「私はLGBT当事者の代表ではないのですが、こうした条例が可決されると安心感はあると思います」と発言。
続けて、「たとえば私も経験がありますけど、繁華街を歩いていて酔っ払いの男性グループから暴力的な言葉を投げかけられるということはあると思うんですよ。条例があると少しは抑止力になるかなと」
「学校のいじめと似ていて、完全になくすことは難しい。それでも学校でいじめはやめましょうと宣言されているのと、ないのとでは対応が違ってくる。こういう条例がきっかけでみんなの意識が広がって、みんなが物事を考えて、この問題を考えていけばと思います」と当事者の目線から語った。
また、番組後半の視聴者からの声を紹介するコーナーでは、「いろいろな種類のマイノリティーがいるなかで、なぜLGBTだけ優遇するのか?」というネットの声に対し、谷生さんは丁寧に言葉を選びながらこう答えた。
「”優遇を求めている”というより、(LGBTは)普通の扱いを求めているということだと思う。ひとつの個性として受けとめていただければと思っています」
番組終了後、ツイッターでストリーミング配信される『ウドウ反省会』で谷生さんは「わたしがニュースに出ていること自体、本当にすごいこと。男性の姿で記者としては何度もTVには出ていますが、女性の姿では初めてです」と語った。
日本のニュース番組において、タレント以外でトランスジェンダーがコメンテーターとして出演することは極めて珍しい。
さすが4年連続・年間視聴率1位の日テレだけあって、その先進性は他局と比べて群を抜いている。
『ウドウ反省会』はツイッターから視聴できるので、番組を見逃した人はアフタートークだけでもチェックしてみて。
ウドウ反省会 #4 https://t.co/OsiRt5VWMV
— news zero (@ntvnewszero) 2018年10月4日