女性同士の愛を描く映画『キャロル』が、同性愛が禁止されているロシアでの公開が決定した。
『キャロル』は、オスカー女優ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラが共演する珠玉のラブストーリー。
11月に全米公開され大きな反響を呼び、来年度のアカデミー賞最有力候補として注目されている。
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そんな話題作『キャロル』が、「同性愛宣伝禁止法」を制定するロシアでの公開が決定した。
ロシアでは、同性愛に関する全ての言論、放送、宣伝、企業活動が法律により禁止されている。最近では、アップルのLGBT関連の絵文字までもが規制されたほどだ。
『キャロル』の上映権を獲得したロシアの配給会社アートハウスのCEOヤン・ヴィーゼンベルグ氏は、「『キャロル』は、間違いなく今年一番のエキサイティングなラブストーリーです。これはロシアの『同性愛宣伝禁止法』に対する莫大な挑戦でもあります。同作品は米国ではR指定(17歳未満は保護者同伴が必須)ですが、ロシアではR18指定(18歳未満禁止)と、厳しく格付けされました。」
しかしながら、ヴィーゼンベルグ氏はロシアでの上映をポジティブにとらえている。
「ポジティブな面を挙げると、『キャロル』は右派の教養のある知識階級に売り込むことができます。」「本作は禁じられた愛の物語であり、LGBTという枠を超えた公的な方法でアピールできると信じています。」と意気込みを語っている。
『キャロル』は、ロシアで2016年3月に公開予定。日本では2016年2月11日に公開を予定している。