ジェンクシーにて、「史上最高のLGBT映画30選」や、「ゲイ映画ベスト50」なる、多くのLGBT映画を取り上げているが、「最も”最悪”なLGBT映画」って何だろう??
そこで、米メディアGay Star Newsが選ぶ「史上最悪なLGBT映画TOP10」の記事を紹介したい。ランキングは独断と偏見なのであしからず。
10位「私の愛情の対象」(1998年)
NYでソーシャルワーカーとして働く主人公ニーナと、ゲイの親友ジョージとの物語。ステレオタイプ的なゲイの描き方や、女性目線のGBF(ゲイ・ベスト・フレンド)的なストーリーに、多くのゲイたちに反感を買った本作。特に不自然極まりないエンディングが評価を下げているようだ。
9位「Go!Go!チアーズ」(1999年)
17歳のチアリーダー、メーガンは、ひょんなことからレズビアン疑惑をかけられる。その後「同性愛更生施設」に送られ、次第に自身に眠るセクシャリティに気付いていく。
映画「アメリカン・パイ」と似ている、青春ラブコメストーリー。多感な10代が「同性愛更生施設」に送れるというストーリーが非難を浴びた。(一部のLGBT映画ランキングでは、上位にランクインしている)
8位「Jenny’s Wedding(原題)」(2015年)
人気女優キャサリン・ハイグルが主演を務め、アレクシス・ブレデル演じる恋人と同性婚をするというラブコメディ。日本未上陸作品。ストーリーはさておき、キャサリン・ハイグルの演技が最悪だったとのこと。
7位「2番目に幸せなこと」(2000年)
マドンナ主演作。マドンナ演じる主人公がゲイの親友(ルパート・エヴェレット)と酔った勢いで一晩を共にし、出来ちゃった結婚に発展するラブコメディ。当初「そんなのありえない」「不自然な展開」とした当事者からの意見が多く寄せられた作品。ちなみに、毎年最低映画に贈られる不名誉な賞「ラジー賞/最低主演女優賞」をマドンナが受賞している。
6位「Another Gay Movie: Gays Gone Wild!(原題)」(2008年)
春休み中、「どっちが多くの男と寝るか」を競争をしているゲイ達のドタバタコメディー。日本未上陸作品。あまりにも馬鹿げた映画として、笑いを通り越して呆れるゲイが多かったそう…。
5位「エース・ベンチュラ」(1994年)
ジム・キャリー主演作。迷子のペットを探す主人公エース・ベンチュラのもとに、アメフトチームのマスコットの救出依頼がくるというコメディー映画。
カルト映画として人気はあるが、トランスフォビック(トランスジェンダー嫌悪)描写のクライマックスは最悪とのこと。
4位「ジーリ」(2003年)
ベン・アフレックとジェニファー・ロペスの豪華共演作。最低映画を決める「ラジー賞」に8部門ノミネートされ、7部門受賞の快挙。翌年の「最低コメディ賞」を受賞するなど、すがすがしいほどの低評価作品。
主人公ジェニファー・ロペスは、彼女持ちのレズビアンながら、彼女を捨てベン・アフレックと恋に落ちるのだ。当事者・非当事者関係なくバッシングを受けるのも納得かも?
3位「ブルーノ」(2009年)
コメディアン俳優サシャ・バロン・コーエンが、ゲイのファッションリポーターになりきり、世界の様々なタブーに挑むという衝撃コメディー。
「史上最低のLGBT映画」をあげる際に、「ブルーノ」は確実にランクインしているほど、最低映画の殿堂入り作品。
破天荒で下品、悪趣味極まりないブルーノの行動だが、1周回るとその痛快さが癖になる。
2位「チャックとラリー おかしな偽装結婚!?」(2007年)
親友同士の消防士が、年金の為に偽装結婚をしたことにはじまるドタバタコメディー。
アンチゲイ要素、ゲイのステレオタイプを小馬鹿にした言動が非難を受けた。最低映画賞「ラジー賞」には7部門ノミネートされている。
1位「Stonewall(原題)」(2015年)
不名誉な第1位に輝いたのは、米ゲイ解放運動のもととなった「ストーンウォールの反乱」を描いた伝記映画だ。ゲイ解放運動の起点ともなった歴史的事件を扱った映画だが、「事実と違う」「実話にインスパイアされときながら、ハリウッドに壊された映画」として、LGBT当事者から猛バッシングをうけた。
詳しくは以前の記事「ゲイプライド発祥を描く映画に2万人がボイコット。なぜ?」をチェックしてみて。