アメリカにて、1993年にはたった22%のアメリカ人が「ゲイもしくはレズビアンの家族もしくは親しい友人を知っている」と答えていたが、2009年には49%のアメリカ人が知っていると答えるようになったことがすでに調査で明らかになっている。
そして最新の調査によると、今日では、65%のアメリカ人がゲイもしくはレズビアンの家族もしくは親しい友人を知っているそうだ。
「同性婚についての世論を変えたのは、人間関係においてゲイやレズビアンの認知度が高まったからである」と世論調査の分析を得意とするウェブサイトFivethirtyeightは述べている。
あるコミュニティの当事者と関わることにより、その人たちに対する偏見や不信感が和らぐという調査結果もあるように、人間関係の中で当事者の存在が知られていくというのは、とても重要なことである。
社会的な接触は、これまでに、特定の人種に対する嫌悪、宗教に関する偏見、そしてゲイやレズビアンなどの同性愛者に対する反感を軽減してきた。同性愛に対してネガティブなステレオタイプや不快感が長い間伴っていた理由は、セクシャリティを公表している同性愛者と親しい人間関係を築く人々があまりいなかったためである。
同性愛者であることは、社会経済、民族、人種、宗教、地域など、あらゆるカテゴリーから独立して存在しているため、社会的な接触は同性愛者に対する反感を軽減するのにとても有効な手段であると言える。
ある地域やコミュニティによってはカミングアウトをすることは難しいかもしれないが、ゲイやレズビアンはどの社会階級や民族、宗教や人種においても存在している。
黒人の方がゲイや&レズビアン人口よりも圧倒的に多いが、白人のアメリカ人は、黒人よりも同性愛者の家族もしくは親しい友人をしているようだ。1990年前半より、アメリカ人は、総じて多くの同性愛者に出会い、家族やコミュニティに迎え入れてきたと言えよう。