韓国にて、HIV予防法「PrEP(プレップ)」の保険適用を認めると発表した。
韓国の厚生省は6月7日より、PrEPの保険適用を認めると発表。
今回、HIVリスクの高い人々に向けた施策であり、保険適用される条件はHIV陽性のパートナーを持つHIV陰性のゲイ男性。
ソウル医療センターのチェ・ジェピル教授は、「PrEPが普及するにつれて、先進国でHIV感染は減少しています。しかし韓国では感染者は増えています。我々がすべきことは、検査によるHIV早期発見と早期治療、それに加えた追加の対策が必要だと考えます」とのべている。
チェ氏は、今回の厚生省の決定を高く評価している一方で、保険対象がHIV陽性を持つパートナーに限定されていることから、「他にリスクの高いゲイ男性やトランスジェンダーへ適用しないのは不公平」と指摘している。
PrEPは、アメリカの疾患予防センターやWHOなど、国際的な機関も推奨しているHIV予防法。予防効果は90〜99%と非常に高い。
HIV予防に画期的だが、ネックなのは薬が高額なこと。
PrEPで使われる薬「ツルバダ」は日本で正規購入すると月11万円を超えてしまう。
ツルバダを認めている国は、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、フランスなど。
アジアでPrEPを認めている国は、台湾、タイ、韓国、シンガポール、マレーシア、ベトナム。残念ながら日本は認可されていない。
また、PrEPを認めていても保険適用している国は少ないことから、条件付きではあるものの、今回の韓国の例は先進的といえる。
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