イギリスの1500人のゲイとバイの男性を対象にした調査において「10人に4人がほとんどのセックスでコンドームを使わなかった」という衝撃の事実が明らかになった。多くの人々がHIVに感染することを恐れている一方で、コンドームを使用したセーファーセックスにはあまり結びついていないようだ。
GMFAという性の健康を促進する慈善団体が行った調査によると、39%のゲイ男性は「昨年行ったセックスの大半はコンドームを使っていなかった」と答えた。また25%のゲイ男性は「時々コンドームを使っていなかった」と答え、35%は「コンドームを使わないセックスはしていない」と答えた。
HIVに感染していないシングルの男性でコンドームを使わずにセックスしている人のうち
・42%はHIVの感染について心配していない
・43%はその他のSTDの感染について心配していない
・47%はHIVに感染することについて心配している
・48%はその他のSTDに感染することについて心配している
また、51%に上るゲイ男性は、現行のHIV啓発キャンペーンが適切に機能していないと考えている。
24歳のローンは、現在シングルで昨年約30人とコンドームなしのセックスをしたという。「HIVになったからといって死ぬ訳じゃあるまいし。糖尿病になるよりHIVになる方がマシだね。それに、俺は他の人をHIVになっているかどうかで相手を判断しないようにしているんだ」
32歳のマイクもHIVやその他の性感染症にかかることを恐れておらず、セックスの相手にHIVに感染しているかどうか聞くことはないという。「気にならないから聞かないんだ。俺は種付けされるのが好きなんだ。リスクがあるのはわかってるよ」
GMFAの臨時CEOであるイアン・ハウリーは「HIV感染予防は、単にコンドームの着用や性感染症の検査やPrEP(プレップ)の摂取を促すだけではないんです。HIV感染予防は、自尊心や心の健康に大きく関わっています」とHIVや性感染症の感染予防の複雑さを語っている。
「自暴自棄になってしまったら、HIVに感染しても構わないって思ってしまうでしょう。単なる感染予防という見方を変えて、大局的な視野に立って感染を予防していかなければなりません」