関西最大のLGBT映画の祭典「関西クィア映画祭2018」が、大阪と京都にて開催される。
大阪はすてっぷホールにて9月22・23・24日の3日間、京都は京都大学にて10月19・20・21日の3日間開催。
関西クィア映画祭とは?
関西クィア映画祭とは、クィアな視点を切り口に、性をテーマにした作品を上映する関西最大の映画祭で、今年12回目を迎える。
クィア、LGBTはもちろんのこと、毎回特集テーマを設けて映画をセレクトしているのもポイントだ。
今年の特集テーマは「ろう×セクマイ」だ。
全編手話の映画となっており、かつセクシュアルマイノリティを描いた作品たち。
ろう者の映画監督、今井ミカ氏の『虹色の朝が来るまで』を筆頭に、海外含め全7作品が上映される。
今年のレインボーリール東京で上映され話題を呼んだ映画『虹色の朝が来るまで』は、ふたりの女性の、あまりにもまっすぐな恋愛を映し出す。全編手話で演じており、ろう者のコミュニティーにおける同性間の恋愛を爽やかに描いたドラマ。
また、バイセクシュアル/パンセクシュアル視点の映画でもあり、その意味でも貴重な日本映画といえる。
一口に「ろう者」といえど、いろいろなセクシュアリティーの人がいる。
家族との関係も、パス度や職場での扱いも、性的志向や性自認のあり方も十人十色だ。同じくろう者の今村彩子監督の『11歳の君へ~いろんなカタチの好き~』は、自分自身で道を切り開いてきた5人のそれぞれの生き様を見せるドキュメンタリー作品となっている。
これら日本映画2作品に加えて、海外の「ろう×セクマイ映画」数作品を上映。さらに、「Deaf LGBTQ Center」によるミニ手話講座も企画しているそうだ。
同じLGBTコミュニティといえど、なかなか知る機会がないダブルマイノリティである「ろう×セクマイ」の世界。映画を通して、ぜひ考えるキッカケにしてほしい。
ゲイ映画には、上映時間30分未満の「短編」も数多く存在する。
そんな短編ゲイ映画だけを集めた『ゲイ短編集』では、話題作を一挙まとめて観れるのだ!
例えば、同棲中の恋人の家に母が訪ねてくるという韓国映画『母の来訪』、絵本作家のドMのナルシストと美青年との恋を描く『老ナルキソス』、セフレ相手にナマでやってしまった後にHIV陽性と気付いたゲイ主人公を描く『HIV×LOVE?』などなど、全8作品を一挙上映。
映画祭の醍醐味ともいえる短編集。
かなりお得かつ話題作が豊富なので、ぜひともチェックするべし。
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今年は16の国と地域から、全31作品が上映される「関西クィア映画祭」。これは国内のセクマイ系映画祭では最大の作品数だとか!
全上映ラインナップは公式サイトから観れるので、ぜひ気になる作品があれば足を運んでみよう。