あなたは、一度も試したことがないのに「同時に複数の人と恋愛関係を結ぶポリアモリーはちょっと…」って思っていないだろうか?
そんなポリアモリーの恋愛事情を、米LGBTメディアQueertyから紹介したい。
ライターのジェフと彼の夫であるアレックスは、出会ってもうすぐ5年になる。
そんな二人が恋愛関係を二人だけに限定せず、三人目であるジョンを迎え入れたのはちょうど1年半前のことだった。
「実際に自分がポリアモリーの関係に至るまで、僕もポリアモリーという考え方に反対だったんだ。当時は今の僕みたいに三人で恋愛をしているゲイの友達をからかっていたよ。でもジョンと出会って、僕のポリアモリーに対する考え方が大きく変化したんだ」と、ジェフは自身がポリアモリーの関係を結ぶまでの心境の変化を語ってくれた。
もちろん、ポリアモリーという恋愛関係は古くから存在している。けれども、人々が、そのような恋愛関係についてオープンに語り始めたのはつい最近のことだ。そして、近年ではより多くの人々が、ポリアモリーの関係を試しているようだ。
2012年から2015年にかけて約5000人を対象に実施したポリアモリーについての調査によると、15%に近い調査協力者が過去、もしくは調査協力当時にポリアモリーの関係にあったことが明らかになった。
また25%の調査協力者がポリアモリーという恋愛のかたちを選択肢として考えていることも判明した。調査結果を反映するように、近頃はポリアモリー向けのウェブサイト「gaypolyamorous.com」や「polymatchmaker.com」なども増えている。
「ジョンと恋に落ちて、そしてアレックスがジョンと恋に落ちる様子を間近で見て、世の中は僕が想像する以上に愛で溢れているということに気づいたんだ」とジェフは言う。
ただ、ポリアモリーの関係を続ける上で困難がないわけではない。「三人での関係を築くのは大変だったよ。三人でのセックスは最高だけど、三人での喧嘩を想像してみてくれよ。最悪だろ」
ジェフは、ポリアモリーの関係を続ける上でのその他の困難についても教えてくれた。
「嫉妬も困難の一つだね。僕が嫉妬するときは、決まって僕がジョンかアレックスに満足してない時なんだ。嫉妬って言うのは、自分の持つ弱さであると捉えてるよ。嫉妬っていうのは、当たり前の感情なんだ。どんな恋愛関係にいても、人間である限り持つ感情。だから、嫉妬をしないようにすることではなく、嫉妬をどのように対処するかが大切だと考えているよ。僕は嫉妬をしてしまった時に、相手ではなくて自分に焦点を当てるようにしてるね。「僕は何を恐れているんだろう」とか「僕がパートナーを信じられないのはなんでだろう」という風にね」
ポリアモリーに対する人々のスティグマやステレオタイプも大きな障害になっているようだ。「ゲイのポリアモリーの関係に対するスティグマやステレオタイプは特に激しい」とジェフは言う。
「友達に「ジェフは保守系の宗教信者が同性愛者に対して最も恐れていることを全て体現してるね。だって性に奔放で、モノガミーな恋愛関係を結んでいない上に、結婚を軽視してるだろう」と言われたんだ。でも僕からしたら「それで?」って感じだね。だって、僕が僕の人生を生きたいように生きて何が問題なのさ。僕たちは自分らしく生きるために闘ってきたんじゃないか」
結果として、ジェフは二人の時よりも現在の三人でいる方が幸せだという。
みんなは、ポリアモリーな関係についてどう思うだろうか?