「LGBTに不寛容な国」といえば真っ先にロシアが思い浮かぶだろう。
そんなロシアのプーチン大統領の弾劾を求めている、オープンリーゲイのロシアの政治家がいることを知っているだろうか?
ブラート・バランタイェフ氏は、ロシア連邦議会下院において議員を務めている。彼は、ロシア現代史において初めてのオープンリーゲイ下院議員と言われている。
「これまで長い間、僕はLGBTの人々を受け入れる国民が増えるように活動してきたんだ。ロシアにいるゲイの人たちには、僕を見てもらうことによって、経営者として成功したり、人間関係を築いたり、子どもを設けたり、下院議員になることができることを知って欲しいんだ」
バランタイェフ曰く「ロシアにおいてLGBTの人々は、政治や経済の課題から注意を逸らす敵というレッテルを貼られている」という。
バランタイェフ自身も公職に就いてから、ゲイであるというセクシャリティ故に危険な目にあってきた。
「仕事では、LGBTのイベントを開催しようとしたら市長に呼び出されたことがあるし、外では不良集団に飛びかかられて殴られたこともあるよ。夜遅くに家に帰っている途中に、僕が知らない少年たちいて卑猥な言葉で罵られたこともある。時々オープンでいることが少し怖くなることがあるけど、被害者意識は全くないよ。僕の態度次第で人々の態度も変わるはずと信じているんだ」
生命の危険を感じつつも、同国のLGBTの権利向上の為に尽力するバランタイェフ議員。今後の活躍に目が離せなさそうだ。