中東・北アフリカを超えてアジア最大規模のレインボープライドが開催されるイスラエルで、特にゲイフレンドリーな都市のテルアビブ。2年暮らし、テルアビブの有料ハッテン施設は全て行ったはずなので、実体験を元にそれらを紹介します。
地中海に面するイスラエル最大の商業都市であり、ビーチリゾートとしても人気が高いテルアビブ。
毎年6月に開催されるテルアビブ・プライド(Tel Aviv Pride)には約25万人が参加し、これはアジア最大のレインボープライドとしても認知されています。
北アフリカ・中東地域では群を抜いてゲイフレンドリーな都市のテルアビブ。
人口約40万人と大都会ではないものの、ゲイのためのハッテンライフは充実しています。それでは、そんなテルアビブの有料ハッテン施設を5つ紹介していきましょう。
アポロはヨーロッパによくあるタイプのクルージングバーです。
入ってすぐの空間は日本のスナックのようなバーエリアとなっており、その奥にダークルーム(ハッテンスペース)が広がっています。ダークルームの奥には中庭もあり、そこもハッテンスペースです。
バーエリアよりハッテンスペースが圧倒的に広いため、ハッテンがメインのバーと言ってもよいかもしれません。
なお、クルージングバーは今のところテルアビブでアポロ一軒のみです。
立地は後述のサウナパラダイスと同じアレンビー通りにあり、徒歩5分ほどの距離です。アレンビー通りはビーチに続くメインストリートで観光客も多く、目立つ場所です。
ゲイ向けセックスショップ(アダルトグッズ販売店)である「Sexyshop」の奥に続くハッテンスペースが「バックルーム/Backroom」です。
入場料は30シェケル(約900円)で、バーはありません。バックルームの空間は一階がビデオボックスのようになっており、地下に大部屋があります。毎週木曜20時からはアンダーウェアーパーティが開催されます(入場料50シェケル/約1,500円)。
テルアビブにゲイサウナは2軒あるのですが、どちらかというと若めでニュートラルな客層なのがサウナテルアビブです。日本のゲイサウナで例えるならば、東京の24会館新宿店、または大阪の北欧館といったポジションです。
店内は広々としたワンフロアで、全体的に小綺麗に整備されており、バーエリアでお酒も飲めます。ジャグジーは小さめのプールくらいのサイズと広め。
木曜と金曜の夜*はダンスフロアでDJによるイベントも開かれています。イベントスケジュールの詳細はホームページにて掲示されています。(*イスラエルの週末は金曜と土曜)
一般料金は90シェケル(約2,700円)。ID提示で割引もあり、21歳以下は30シェケル(約900円)、26歳以下or29歳以下の学生は60シェケル(約1,800円)となっています。
サウナテルアビブとは対照的で、ベア系かつ年齢層は高めです。ワンフロアでこじんまりした空間で、銭湯のような趣があります(ジャグジーあり)。バーで飲酒可能で、コンドームは無料。
ベア系に特化したサウナではないですが、 客層は40代以上でふくよかな人の割合が多めなので、結果としてベア系も含むかっこうとなっています。
いちおう、ゲイとバイセクシュアルのためのゲイサウナということになっており、毎月第一水曜日の20時からは女性も入場可能のイベントも開催されているようです。ただし普段は100%ゲイ男性オンリーの、完全なゲイサウナです。
一般料金は85シェケル(約2,550円)ですが、日曜18時以降は半額となり非常に混みます。木曜の夕方以降も同様に人気です。
厳密にはハッテン場ではないのですが、ハッテンスペース付きゲイイベントということで紹介しておきます。
「ビーフ/Beef」はテルアビブを代表するゲイクラブイベントです。レザーフェティッシュがたびたびテーマとなるイベントで、鍛えた20〜40代の客に特に人気といった様子。
DUPLEX CLUBというクラブにて、月に1〜2回のペースで、金曜日に不定期開催されます。セックスパーティーではないのでハッテンがメインではありませんが、ハッテンスペースも盛り上がっています。
テルアビブのゲイコミュニティでは「Beef=DUPLEX CLUB=ゲイクラブ」のようなイメージはあるものの、厳密には、DUPLEX CLUB自体はゲイクラブではないです。
また、テルアビブプライド開催期間中に行われる国内最大規模のゲイクラブイベントもBeefですが、この時は別会場となります。
テルアビブのゲイたちの共通認識としての明らかなハッテン場は以上となりますが、他にもそれに近い場所や噂レベルのスポットはちらほらあります。補足として3つ紹介しておきます。(利用は自己責任の範囲で)
1. BDSMクラブ「ダンジョン」
2002年創業のダンジョン(Dungeon[g])は、ゲイの友人が言うには(私は行ったことがないので紹介するのは恐縮ですが)、男女のBDSM愛好家に人気のスポットだそうです。写真を見た限りでは、日本のデパートメントHに近い印象を受けました。
2. テルアビブ独立公園
ヒルトンビーチ(ゲイビーチ)の近くにあるテルアビブ独立公園(Independence Park)は、かつて誰もが知るゲイスポットだったそうです。ゲイアプリがなかった頃はたいそう賑わったそうですが、今は面影がなく、海を見渡せる美しい公園といった佇まいです。
3. ゲイセンターのあるメイヤー庭園
イスラエルを代表するLGBT関連施設のゲイセンター(Tel Aviv Municipal LGBT Community Center)があるメイヤー庭園(Meir Park)がハッテン場という噂ですが、セクシュアリティにかかわらず市民に愛される普通の公園です。
最後になりますが、イスラエルでは同性愛は違法ではないので、有料ハッテン施設での出会いが法律で咎められることはないと考えてよいでしょう。
また、今回紹介したテルアビブの5つの施設はどこも英語が通じたので、観光客でも安心してナイトライフを楽しめると思います。