2017/03/22

ブルボンヌが語る、LGBT映画『ムーンライト』の魅力

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本作は、主人公シャロンの3つのパート(幼少期・思春期、青年期)を、3人の異なる役者が演じている。ブルボンヌは自身の思春期と重ね合わせ、この3つのパートを語った。

 

「シャロンが学校で『オカマ』って言ってイジメられるじゃない。わたしもゲイの男の子だったから凄く気持ちがわかる。あんな露骨なイジメはなかったけど、シャロンみたいに『この世界に自分の居場所があるのだろか?』って思ってしまう人たちも多い筈」

 

 

幼少期のシャロン (C) 2016 Dos Hermanas, LLC. All Rights Reserved.

 

劇中では、シャロンの心境・身体的な変化を3つのパートに分けて描いている。

幼少期&思春期の頃は、内気でガリガリなイジメられっ子だったシャロンだが、青年期ではガラッと風貌が変わり、強面のマッチョな青年へと変貌している。

 

「あんなにイジメられっ子だったシャロンが、青年期では全然顔つきが変わっていて別人だった!まぁ、あの顔がゲイ的には1番イケるんだけどね(笑)」

「彼がここまで屈強なマッチョになったのは幼少期からのトラウマがある。きっと彼は心と身体に鎧をつけて、社会と渡り歩いているんだなって。『同じ人間がずっと同じじゃないよ』ってことを伝えるために、3パート3人の役者が演じたのはとても良い設定だと思った」

 

 

どのボーイズラブ作品よりも純愛を描いている

 

劇中に印象的なシーンやセリフはあったのだろうか。

 

「最後まで観ていただくとわかるんですけど、シャロンってものすごく純粋なのよね。ボーイズラブ的に見れば、どのボーイズラブ作品よりも純愛を描いている」

「青年期のシャロンって、金歯を入れた黒人のゴリゴリマッチョだから、見た目こそボーイズラブとは程遠いんだけど(笑)でも、恋愛はとてもロマンティックなのよね」

 

 

青年期のシャロン (C) 2016 Dos Hermanas, LLC. All Rights Reserved.

 

「分かりやすいお涙頂戴の映画っていっぱいあるじゃない。でもそういうのって、観客にも製作者の意図がわかるもの。この『ムーンライト』は、派手さはなく淡々とした寡黙な映画。なんだけど、観終わったあとに色々考えさせられて、想像させられる。共感だらけの映画」

 

「きついこと言うと、刺激が多いてんこ盛りな映画が好きな人たちからするとピンとこない映画だから、バカ向きじゃない映画よね(笑)繊細な味を分かる、グルメな人のための映画だと思うわ」

 

 

Photo © GENXY

 

映画『ムーンライト』は、3月31日(金)より、TOHOシネマズシャンテ他全国公開予定。

 

(3/24 19:30:記事タイトルを修正しました)

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