米カリフォルニア大学のジェンダー・セクシャリティ学科副学科長を務めるジェーン・ワード准教授は、自身のセクシャリティに囚われずに男性と性的な関係をもつ男性についてこう話す。
「我々は、自身のセクシャリティに囚われずに男性と性的な関係をもつ男性から、性の流動性や多様性について多くを学ぶことができます。彼らの中には、自身をバイセクシャルと自認する人たちがいますが、彼らは男性とセックスすることを公にはしません。また他の男性は完全にストレート自認で、男性とのセックスを性的な趣味として捉えているようです。彼らにとって、男性との性行為は、ある種の発散であって、自身の性的指向についての解釈に影響が及ぶことはないようです」
「重要な点は、人は同性愛行為に及ぶことができるが、その行為の意味合いは、個々によって大きく異なるということです。我々は動物と違って、自身の性的な経験を『自分が何者であり、何者に成りたいのか』ということにまで反映することができるのです」
さて、ここまで男たちのセックス体験談と教授の考察を読んで、読者の人たちが今考えているのは「男とセックスするのは良しとして、彼らの妻や彼女の気持ちは考えているの?そもそも、パートナーは男性との行為を知っているの?」といったことではないだろうか。
ロブの妻は、ロブが男性と関係をもっていることを知らないという。
「自分のしていることに罪悪感は感じないけれど、もし妻が知ったら、すごく申し訳なく思うよ。妻は、すごく悲しむだろうし、浮気だと考えるんじゃないかな。離婚したくないから、バレたくないな」
「前妻は知らなかったよ」とトニー。
「最近デートした女性は、知っているよ。彼女は、それでも僕のことを魅力的で楽しい人だって考えてくれてるんだ。だから、今は後ろめたい気持ちはないよ」。
アンドリューの場合はこうだ。
「妻が気づいたら離婚されるだろうね。妻はとても伝統的で信仰心が強くて、同性愛を認めないんだ。俺は妻を愛しているし、オープンリレーションシップのような関係が築けたら理想だけど、妻は絶対賛成しないだろうね」。
「男とセックスすることを誇りには思ってないよ。こんな欲求がなければ良いのにって思ってる。でも、男とのセックスって最高に燃え上がるのさ。それに、男とセックスすると家に帰った時に愛情深くて幸せな自分でいられるんだ。生活が活気付くんだよ!」