エジプトにて、テレビ番組の中でゲイにインタビューした番組司会者に対し、「同性愛を推進した罪」として禁固1年の判決が下った。
英LGBTメディアPink Newsらが報じている。
判決を受けたのは司会者のモハメド・ゲイティ氏。
ゲイティ氏は2018年8月、自身が司会を務める民放テレビ「LTC TV」のトークショーにゲイ男性を招き、セクシュアリティについて議論。
ゲイ男性は身元が特定されないよう顔にぼかしが入っているが、自身をセックスワーカーだと述べ、他の男性とのセックスについて赤裸々に語った。
この放送終了後に番組にはクレームが殺到。
エジプトの報道監視当局はLTC TVに対して「職業上の違反」があったとし、2週間の放送停止処分を下した。
そしてインタビューをしたゲイティ氏に対し、「同性愛を推進した罪」と「宗教を侮辱した罪」で禁固1年、罰金3000エジプトポンド(約1万8000円)をエジプト裁判所は言い渡したのだ。
エジプトといえば、厳格なイスラム教国と知られている。
同性愛者を取りしまる法律はないものの、同性愛行為やそれを促す行動は”みだらな行為”として刑罰の対象となる。
これまでもエジプト警察がゲイアプリを使用し、ゲイやトランスジェンダーを逮捕していたことも分かっている。
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「Pew Research Center」という調査機関が行なったアンケート調査(2013年度)によれば、エジプト人の95%が「同性愛は社会で受け入れるべきではない」と回答している。
政府、司法、警察、そして市民までもがゲイを迫害する社会なため、エジプトに存在するゲイたちは常に迫害の恐怖に怯え暮らしている。
エジプトのニュースではあるが、決して他人事ではない。
もしあなたがエジプト旅行する際は、現地で絶対ゲイアプリを使用しないよう細心の注意を払う必要がある。