カナダで行われたLGBT関連の最新調査によると、81%のLGBTの人々が「カナダ社会はLGBTを受け入れようとしている」と答え、73%は「ホモフォビアを撲滅するためにすべきことが多くある」と考えていることが分かった。
これは、子どものいじめや差別撲滅を掲げる団体「フォンデーション・ジャスミン・ロイ」が発表したもの。調査はオンラインで実施され、15歳以上の2,697人が調査に協力した。
調査によって、LGBTと自認する人たちは人口の13%であることが明らかとなった。この結果は、カナダ政府の統計結果(LGBT人口10%)よりも3%高い。
*日本のLGBT人口割合は7.6%とされている。(電通ダイバーシティ・ラボ 2015年)
また、LGBTと自認する人たちのうち、54%が「いじめや拒否されることを恐れて職場でカミングアウトをしていない」、45%が同様の理由で「クラスメイトにカミングアウトをしていない」と回答した。
一方で、15歳から24歳までの若者の間では、性自認や性的指向がより受け入れられやすく、カミングアウトがしやすい環境が整っている兆候も見られた。
調査を行なったCROPの代表ジゲール氏は、調査結果について「10年後に同じ調査を行なったら、調査に次世代が加わり、さらに寛容的な結果が得られるのではないでしょうか?社会が常に良くなっていると仮定しても過言ではないでしょう」と希望的な見方をしている。
「もちろん課題はまだまだあります。若者の間にもいじめや差別はあります。世代による受容の格差も見られます。しかし、性自認や性的指向に沿って自分らしく生きることができる社会の実現には近づいているようです」