あのNHK大河の題字をてがけた書道家が登場!
───ブルジョワ層ではなく、一般人のアートに対する関心はどうでしょうか?
M:アートに対する関心度は、ブルジョワ層、一般人問わず高いと思います。
日本人の多くは、美術館やギャラリーでアートをみても「見て終わり」という人が多いですよね。しかしフランス人は「アートは買うもの」という感覚です。
フランスに住んでいいなぁと思うのが、友達のお家に招かれたときに、家に普通にアートが飾られていることです。
油絵があり水彩画があり、写真も書もあってと、あらゆるアートが飾られている。異なるアートの組み合わせがすごく上手なんですよ。
インテリアとして飾る人、アートして飾る人など人によって目的は様々ですが、アートが日常の一部になっている。
また個展をすると、たまたま来た、私のことを全く知らない方たちが作品を買ってくれます。
数万円の小さい作品から〜十数万円する大きな作品まで、わたしの肩書きや値段の大小ではなく、作品を見て、感銘をうけて買ってくれることが純粋に嬉しいですね。
私の作品問わずですが、みなさんも本当に良いと思って感動した作品があれば”見る”だけでなく、”買って楽しむ”ことを是非して頂きたいです。
お家にいろんなアートがあると会話のネタにもなりますし、アートに囲まれることで日々のライフスタイルも豊かになりますから。
──Maayaさんの話を聞いていると、アートがとても身近に感じてきました。最後に今後の展望を教えてください
自分のスタイルを確立することですね。
草間彌生さん、奈良美智さん、アンディ・ウォーホールさんなど、偉大なアーティストの方は世界中誰が見てもその人の作品だとわかる。そのような作品のスタイルを今後は確立していきたいと思っています。
私は漢字がベースにありつつも、独自の解釈でオリジナリティを高めていきたいです。漢字はすべての人のものですが、アートはオリジナルであるべき。
紙だけじゃなくて、ある時は布であったり、キャンバスだったり、立体に書いたりと、自分なりの書のスタイルを作っていきたいですね。
もはや「書道家」という肩書きにもこだわっていません。
これが書なのか、絵画なのかは、作品を見た人が決めればいいと思っています。
なんであれ、見た人の心が震えるものを書いていきたいですね。
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Maayaさんの個展が12月1日・2日の日程で、東京・青山で開催。
個展では『和顔愛語(わげんあいご)』をテーマに──同じ人間として笑って許しあえたらどんなに素敵なことか──を作品で表現。
新作の展示から、NHK『おんな城主 直虎』の題字原本も東京で初展示されるそう。興味のある人はぜひ足を運んでみて。