レズビアンのスーパーモデル、エリカ・リンダーの初主演作『アンダー・ハー・マウス』が、2017年10月7日(土)に日本公開される。
ジェンクシーでは、メガホンを撮ったエイプリル・マレン監督にインタビューを行なった。主演エリカの魅力から話題沸騰の激しいセックスシーンまで、制作秘話を一挙お届け!
『アンダー・ハー・マウス』STORY
主人公ダラス(エリカ・リンダー)は、昼間は大工として働き、夜は毎晩のように違う女性と関係を持つレズビアン。
そんなダラスは、ファッション誌の編集者ジャスミン(ナタリー・クリル)とバーで出会い一目惚れ。情熱的に愛を深める二人だったが、ジャスミンには結婚を約束した彼氏がおり──二人の恋の行方やいかに?
『アンダー・ハー・マウス』は、世界各国のLGBT映画祭に出展。日本でも、7月に開催された「レインボー・リール東京(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)」で先行上映され大きな話題を呼んだ。
作品はどのように生まれたのだろうか?
気鋭の女性監督エイプリル・マレン氏に話を聞いた。
──本作はレズビアンの恋愛映画ですが、監督自身はストレートだと聞きました。本作を作るキッカケは何だったのでしょう?
特に「LGBT映画だから」というこだわりはなく、チャレンジングなテーマの作品を撮りたかったんです。
本作はレズビアンの恋愛ドラマだし、激しいセックスシーンもあるしで、これまでの私の作品と異なっており、だからこそ挑戦しがいのあるテーマだと思いました。
私自身とても情熱的で、恋愛だと「愛か死か」というぐらい極端な人間なんですよ。
本作では「恋をする」ということがどういうことなのかを描いています。
情熱的な恋をすると自分を見失うし、アイデンティティも見失うし…人を愛するっていうことは、ものすごいことなんですよね。
また、この脚本を読む前に個人的に大失恋をしたんですよ。
なので心の中に渦巻くものがあって、それを表現したいっていう衝動があったのだと思います。
──製作陣は女性だけのスタッフで作ったと聞いています。それはなぜでしょう?また作品にどう影響しましたか?
この映画が掲げているミッションは、「女性の視点で恋愛を描く」ことなんです。
女性の視点からみた恋愛とは?セックスとは何なのか?
この方向にみんな一丸となり向かっていきました。女性スタッフで製作したのは結果として良かったですね!
撮影現場はとても楽しいものとなりました。
映画自体はシリアスで自己をさらけ出すような内容ですが、撮影中はスタッフや役者ともに笑顔でした。
撮影現場の雰囲気を整えておくことはとても大事なんですよ。
役者やスタッフが楽しそうに作っていないと、スクリーンを通してお客さんに分かってしまうもの。女性だけということもあり、みんな和気あいあいと楽しんで作品作りができましたね。
エリカなんて、現場のあらゆる女の子を口説いたりしてましたから(笑)
相手役のナタリーもとてもエンジョイしていましたね。
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