度々報じられていた、アップルのiPhoneに搭載されたLGBT絵文字問題。
ロシアでは2013年より「同性愛宣伝禁止法」が制定されており、LGBT関連の情報や広告を違法としている。
今年8月より、ロシア政府はアップルに対しLGBT絵文字の禁止を要求。理由としては同絵文字が「非伝統的な性関係を宣伝する危険な行為」としている。
ロシアのメディア監視団体であるロスコムナゾォールも「子供たちが親や家族への不敬の念を抱き、危険な思想を巻き起こす」として規制を要求。
英インディペンデントによると、9月25日よりロシア地元警察がアップル社の本格捜査に乗り出したと報道した。
今回の件でアップルが有罪になれば、約80万~100万ロシアルーブルを賠償金として支払うことになり、3ヶ月間のロシアでの企業活動の停止を余儀なくされる。
このようなロシアのホモフォビック(同性愛嫌悪)なニュースは枚挙にいとまがない。
アップルCEOティム・クックのカミングアウト以降、国会議員が「ゲイのCEOが率いる企業のプロダクトはロシアで販売禁止にするべきだ」とした差別発言や、サンクトペテルブルグにあるスティーブ・ジョブズのモニュメントが取り壊されるなど、国を挙げた同性愛排除へのニュースが絶えない。
またアップル以外にも、ナイキへはLGBTコレクション『BE TRUE』の発売禁止など、企業への規制を強めている。
「同性愛宣伝禁止法」制定以降、国際的に非難を浴び続けているが、一向に制度改定を行わないロシア。今後の展開に世界中から大きな注目が集まっている。